MATSUD0です。
最近になって「これから不動産を買いたい」という方からの問い合わせを立て続けに頂きました。割とニッチな不動産投資に興味をもって、始めたいと思うのは素敵だなぁと思います。
そんな中で割と「あるある」な質問に「どんな不動産がおすすめですか?」があります。
一棟アパート、一棟マンション、区分マンション、戸建、新築から中古、収益ビルやシェアハウスなどなど。不動産投資と言っても色々種類がありますね。
「何がおススメか」という問題については、ぶっちゃけ、立地が良くて収益性のとれる物件を買えば良いかなと思います。・・が、みんなが欲しがる王道条件だと、物件への要求ハードルが上がりすぎて買えないんじゃないかなと思います。
そこで、逆に「初心者はこれは買ってはいけない」というような収益物件を紹介します。もう一度書きますが、「初心者が最初に買ってはいけない」物件です。経験者はセミプロは全然買っていって良いと思います。たぶん。
「好きなことを仕事に!」というと選べないですが、「嫌いじゃないことを仕事に!」だったら選びやすいじゃないですか、そんな感じです。参考になると嬉しいです。
導入部分はこんな感じで、買ってはいけないなと思う不動産をいくつかご紹介します。
目次
新築ワンルームマンション
はい、王道の地雷「新築ワンルームマンション」です。
新築なので中古に比べると比較的に好条件で融資を受けられる可能性はありますが、それであっても返済金額に対して家賃収入が低いので、毎月の収支はほぼ0円です。
0円ならまだマシな方で、大抵の場合には赤字。
つまり、毎月1~2万円ほどのお金の持ち出しが発生します。
しかもしかも、、これはあくまでも借主がいる状態でのお話です。入居者がいてもいなくても毎月の返済はあるので、入居者がいない場合には、ここからさらに毎月の返済金額が乗っかってきます。
空室時の毎月の返済が10~15万円とか、、耐えられますか?ぼくはむりです。
さらにさらに、、売る時もつらいです。買った瞬間に損失がほぼ確定します。
中古のアパートなどは、徐々に物件価格が下がっていき、割とそのエリアに見合った相場価格に落ち着いていくことが多いのですが、、新築時の投資用マンションには
- 建築費用
- 広告費用
この辺が価格にがっつり乗っかっています。
もちろん買った瞬間から、「新築マンション」→「中古マンション」へと変わっていき、築年数も経過すると、価値も下がりますよね。
また、区分マンションにはほぼ土地の価値はありません。一応あるにはありますが、、「15000分の240」みたいに、持ち分があるだけなので、自分自身の所有する土地だけを切り離して売る・・みたいなことはできません。
一棟アパートや一棟マンション、戸建ての場合には、建物のほかに土地がありますね。周辺環境の変化や社会情勢の変化・・などの原因もありますが、基本的には土地の価格はそれほど大きな変動はありません。
上のグラフの通り、東京23区などは下がるどころか、上昇しているほど。
建物だけでは価値は毎年下がっていく傾向にありますが、土地は価値が下がりづらかったりします。こういった意味でも、新築の区分マンションはおススメできなかったりします。
一見すると信用できそうな大きな会社でも新築ワンルームマンション投資を進めてくるケースも少なくないので、この辺は自分自身で知識を身に着けて、買わないようにしましょう。
※余談ですが、、例外もあります。
もちろん例外もあって、新築で買った区分マンションが売却時に値上がりしており、売却益が出るパターンなんかも割とあります。
セミプロ投資家は新築分譲時の割安さを見切って購入し、頃合いを見て高値で売り抜けることもあります。
・・・が、そんなのは例外中の例外です。
自分で物件の本当の価値や、物件の潜在的ニーズ、将来的な価格予想・・・などなど、総合的に見て良い物件を見抜く力や、そもそもいい物件を紹介してもらえるルートを持っているような人でないと、利益を取ることは難しいのです。
不動産界隈にはこんな格言があります。
「向こうからやってくる不動産は全部クソ」
はい、ご唱和ください。
「向こうからやってくる不動産は全部クソ」
出典:ダイヤモンドZAi
賃貸需要の弱いエリアの物件
賃貸需要のない地方エリアの物件。これも王道かと思います。
- 物件価格が安い
- 利回りが高い
地方物件にはこういう特徴を持つ物件がよく出現しますが、これにはカラクリがあるかもしれません。一見すると魅力的ですけどね、うまい話に裏がある。
まずシンプルに賃貸需要が無いので、一度空室になると、次の借り手がなかなか見つかりません。
3か月、4か月、半年・・。長いものだと1年以上空室ということもザラにあります。
ずっと空室の部屋は何となくわかります。
下水のにおい、お風呂場などに大量の小さい虫の死骸、ポストにある大量のチラシ。
※閲覧注意です。すみません、写真の下につけるのは遅いですね。
場所がそこそこ良いのに埋まってない部屋なんかは、所有者が募集やる気があまりない場合もあります。価格交渉してみるのもアリですね。
仮にいま物件に入居者がいても、退去した時に借り手がつかないようなエリアの物件は買わない方が良いですね。
入居付けをするために、広告費用、「AD●ヶ月」といった紹介料、フリーレントなどの費用がかかり、実質的な利回りがかなり下がったりします。
また、そもそもの賃料が安いので、退去された時の原状回復にかかる費用がバカにならず、結構な手痛い出費になります。賃料単価の高い都内だろうと、地方のアパートだろうと、一部屋辺りにかかってくる原状回復費用はあまり大差ないのです。
つまり、賃料単価が低いほど、退去された時の原状回復費用にかかる費用割合がデカいということになります。賃貸需要の低いエリアの物件→賃料単価が高い→退去時にかかる費用がデカいという結論です。
管理や融資付けが難しい物件
「東京23区立地!駅徒歩10分!想定利回り18%!!」
ネットで物件探しをしていると、こんな物件を見たことはないでしょうか。
物件詳細を見てみると・・はい、出ました。シェアハウスです。
シェアハウスの物件は利回りが相場よりも高めで、一部屋当たりの専有面積がかなり小さく、風呂・トイレを各部屋が共同で使用しているような間取りのアパートです。(風呂とトイレが同じ部屋にあるユニットバスのことではないですので注意!)
イメージしやすい間取りは以下のような感じです。
シェアハウスはフルに稼働してうまく回っていれば利回りが高いですが、運営できるノウハウのある管理会社が限られている状態です。もし管理会社が何らかの事情で管理してくれなくなった時に受け皿の管理会社が少ない点が注意です。
そしてもう一つ大きいのが、シェアハウスは金融機関から融資がかなり下りづらいという点です。「現金一括●千万円突っこんで買うぜーー!」という人であれば別に融資を組まないので関係ないですが、、そんな人は多くないと思います。
シェアハウスを買いたくても融資が下りないので買えない・・・裏を返せば、自分がシェアハウスを売却しようにも買い手が少ないので、なかなか売れずに困ってしまうという事態になることも考えられます。
買い手がつかないので、割安になる→利回りが高いという結論です。
- キャッシュで買えるほどの潤沢な資金がある
- 融資を受けられる金融機関のルートがある
- シェアハウスを運用できるノウハウ・管理会社がある
こういう人には向いてると思いますが、経験なしに最初に買う物件ではないのかな・・と思います。
まとめ
まとめとして、不動産投資未経験の初心者が最初に買ってはいけない投資は・・・
- 新築ワンルームマンション
- 賃貸需要の弱いエリアの物件
- 管理や融資付けが難しい物件
この辺りの物件は、一般的には最初に狙うのはイマイチなんじゃないかなと思います。
もちろん例外的に、実際買ってみたら運用がうまくいくことも十分ありうるし、売却益が取れることもあるかとは思います・・が、どうせ最初にやるなら中古戸建や中古一棟アパートなどの王道ルートで攻めていく事をおススメしたいです。