今回は不動産中心のブログにはそぐわないテーマです。ブログ管理者が個人的にこういった未来の話が好きなので、書いてしまいました。
最近色々なところで「AI(エーアイ)」という言葉をよく聞くようになりました。
AIが囲碁や将棋の世界王者を破ったり、自動運転技術が進んだり、コンビニが無人化したり・・。例をいくらでも挙げられるほど人工知能と言う言葉は馴染みのある言葉になってきた気がします。
このAI。色々調べると、かなり面白い事が分かりましたのでまとめてみます。ただ、ボリュームがかなり多い事と、概念的な理解が必要だったりするので、基礎的な話と後ほど説明するシンギュラリティについてまとめてみます。
目次
人間の能力をロボットが超える?シンギュラリティについて
シンギュラリティという言葉、聞いたことある人も多いのではないでしょうか。
これは人工知能の権威、レイ・カーツワイルという方が最初に唱えた言葉で、人工知能が人間の知性を超えることによって世の中の概念が変わることを言います。これが一般的には2045年に起きると言われています。
ただ、超えると言われても、いまいちどういう意味か実感できないと思います。
テクノロジーは、この数年で猛烈に成長しています。
人類自体の成長は・・めちゃくちゃ遅いです。一般的にはサルから成長したと言われ、それから今に至りますが、約700万年前に人類が誕生したと言われてから、かなりの長い年月を経て今に至ります。
せいぜい成長したことと言えば、、
- 二足歩行を確立した。
- 脳みその容量が増えた。
- 言葉や火を扱えるようになった。
・・大雑把にこんな感じでしょうか。700万年かけてこんなものです。丸腰の人間であれば、思考が出来るなどを除けば、ほとんど変わらないような気さえします。
一方、人類の成長に対してテクノロジーはとんでもない速さで急成長してます。
仮に我々が今、タイムマシーンで1800年代に戻って当時の人現在を2019年頃に連れてきて、「どうだすごいだろ?」って自慢したら確実に驚きますよね。
iphoneやらコンピューターやら新幹線やらと・・全てですよね。何もかもがハイテク過ぎてついていけないと思います。
じゃあ今度は1800年代の人が「俺も同じことして自慢してやろう」と思って、タイムマシーンで1600年代に戻り、当時の人を1800年代に連れてきて同じように「どうだすごいだろ?」って自慢したら、、
「すごいといえばすごいけど、、こんなもんじゃない?」みたいなリアクションを受けて、1800年代の人は(あれ、俺が感じた時よりリアクション薄い・・)ってなりますよね。「もっと感動しろよ!」って思うんじゃないでしょうか。笑
1800年から2018年の約200年感と、1600年から1800年の200年間では、期間は同じ200年間でも、テクノロジーの成長度合いは、まるで違います。
仮に1800年代の人が同様に自慢するには、1万年前ぐらいの人を連れてこなければいけなくなりますよね。このように、人類と機械では進化するスピードがまったく違う事がわかるかと思います。
今は第三次産業革命→第四次産業革命への過渡期
ここで少し産業革命について。我々は今は第三次産業革命から第四次産業革命へと移行しつつあります。
第一次産業革命が18~19世紀の蒸気機関の発明です。人の手で行っていた作業が、蒸気機関を動力として機械化されました。
第二次が19世紀のアメリカやドイツで、電力エネルギーを発明したことにより、工場などで大量生産出来るようになりました。
第三次が我々の今いるところで、コンピューターを用いて機械の自動化が出来るようになりました。
そして第四次産業革命が、機械が人間の指示なしに自ら動くようになる「機械の自立化」だと言われています。違う言い方だと、物理とデジタルの融合化(IoT)です。ほんの200年でテクノロジーはここまで進化したのです。
今は機械の「知能爆発」一歩手前
AIに詳しいニック・ボストロムによると、地球が誕生したのが1年前だと換算すると、人類の歴史は約10分前、そして産業時代は約2秒前らしいです。
我々は本当に面白い時代に生まれたんですよね。これがどれだけ重要なのか、技術の成長スピードと時間を示した次のグラフを見たら分かるかと思います。
人類の知能は直線ではなく、時間が経つと徐々に成長していますが、人工知能はある時を境にして一気に人類を抜き去ります。AIの力で、ある時、一気に全てが変わると言われています。えげつないですね。
AIは大きく3種類
いまAIと言われているものは、ざっくり分けると3種類あります。弱いAI、強いAI、人口超知能です。それぞれ紹介します。
ANI(Artificial Narrow Intelligence):弱いAI
特定の範囲に限定された能力を持つAIです。
チェスをしろと言ったらチェスをします。囲碁をしろと言ったら囲碁をします。アイツを撃てと言ったら撃ちます。
実はSiriもここの部類です。一見Siriってすごく頭良いように見えますが、あらかじめ決められた狭い範囲で事前にプログラムされたシステムで動いています。現在、AIはこの段階にいます。
「弱いAI」と言っても、処理速度は既に人間を上回っており、守備範囲の能力については人間よりも優秀です。実際、チェスなどでANIは人間のトッププレイヤーを打ち負かしています。
AGI(Artificial General Intelligence): 強いAI
二種類目のAIがAGIです。これは人間と同じぐらいの知能を持っていて人間の仕事をこなすことができるAIです。・・既に結構すごいですよね。
人類はこの段階にはまだ達していませんが、実現方法は二種類考えられていてます。
一つ目のやり方としては、人間の脳をコピーしてそのままコンピューターに入れる方法。これは2030年には可能になるのではないかと言われています。
二つ目が、自動で研究してくれるコンピューターを作ることです。これは自分自身がAIのことを研究し自分でシステムを構築してくれるコンピューターを作ることらしいです。
二つ目の方が、より早く現実的にこのAGIを実現できるのではないかと言われています。AGIは近い未来に実現可能です。
ASI(Artificial Super Intelligence):人口超知能
ここで知能の爆発というものが起こり、一気に別次元のレベルまで到達します。
これは単純に言うと・・神です。
・・はい、神です。人間の何億倍も頭が良いです。
何ができるかと言うと、何でもできます。どんな病気もなるし、世の中の問題がほとんど瞬時に解決しますし、銀河系すらも制覇できます。宇宙の真理も解読するかもしれません。
人類は不老不死を手に入れるか、あるいはAIによって駆逐されるのか・・。
これは単なるSFの世界ではなくて、近い未来に本当にあり得る事実です。でも、普通は今の話を聞いても、「いや、そんなことは無いだろ・・」と疑うと思いますが、それも無理はないのです。
人は直線的な未来しか考えられません。
人間の考え方は、成長スピードというものを直線的に考えるんですね。例えば100年前はこれだったけど今はこれで未来はこんな感じだろうな・・っていう風にです。
ただテクノロジーの進化は、進化しただけさらに進化するんですね。
直線的ではなく、指数関数的にしていきます。数値では表せないほどに進化するので、この急速な成長は予測できないです。
そして、なぜ人間は疑ってしまうのか。人間は頑固な生き物で、自分で体験したことや今まで見てきた世の中の概念が根深く体に染みついており、その過去の経験から未来を予測します。
新しい経験をするまでは疑い続けるんです。幽霊を信じなかった人が一度見られるようになったら、とたんに信じ出すのと同じです。「将来不老不死になる」って言われても、実際にその瞬間が訪れなければ、受け入れられないんですよね・・。
AIの知能が徐々に成長して、犬と同じくらいの知能になり、少しして人間の子供と同じくらいになり、また少ししてに大人の人間と同じくらいになったな・・と気付いた次の瞬間
にはもう「知能の爆発」というものが起きます。
AIが人類最後の発明となるのです。
人類はサルから誕生して、今に至り、そして少し未来のウェアブル端末、デザイナーベイビー、トランスヒューマニズム化、そしてその先は・・。
まとめ
AIの発展スピードやシンギュラリティの凄さが分かっていただけましたでしょうか。少しでも興味を持ってもらえれば幸いです。
最近はこういう話や、量子論の仮想現実の話にはまっていて、また続きをまとめてみようと思います。途中で登場したAIの世界的権威ニック・ボストロムの書籍を以下、紹介しておきますので、良かったら見てみてください。