不動産投資家にとっての新約聖書とも言われる「金持ち父さん貧乏父さん」で有名なロバートキヨサキの第二弾「金持ち父さんのキャッシュフロークワドラント」から、お金が増える考え方をまとめてみます。
目次
お金を増やすには、マインドセットを変えることが大事。
実際にお金を増やしていくにあたって、知識やスキルももちろん必要ですが、まずはじめに我々がやらなければいけないことは、マインドセットを変えることです。
マインドセットとは、経験、教育、先入観などから形成される思考様式、心理状態。 暗黙の了解事項、思い込み(パラダイム)、価値観、信念などがこれに含まれる。 マインドセットという言い方は、人の意識や心理状態は一面的なとらえ方はできず、多面的に見てセットしたものがマインドの全体像を表しているということから来ている。
日本における義務教育を受け、卒業後、会社員として働いている人が気付きにくい、ある意味常識の外にあるような考え方を取り入れる必要があります。
マインドセットさえ変えることができれば、スキルや知識は後からついてきます。
有名な「金持ち父さん貧乏父さん」は読んだことがある方も多いかもしれませんが、個人的にはこのキャッシュフロークワドラントの考え方のほうが刺さりました。刺さった・・というより人生が変わるきっかけを与えてくれました。
人生が変わると言うと「大げさだな」と思うかもしれませんが、特に自分のように会社員をやっている方にとっては良い意味で危機感をもらえると思います。では早速、冒頭からキャッシュフロークワドラントについて解説していきます。
「キャッシュフロークワドラント」とは
「クワドラント」とは、垂直な直径で4つに区切ったものを指しますが、イメージとしては縦と横に垂直な線を引いて4つのゾーンに分けたものと考えてもらえば問題ありません。
2本の線を引くと4つのゾーンが生まれますが、ここには左上から時計回りに
- Employee(従業員、勤め人)
- Business owner(ビジネスオーナー、事業経営者)
- Investor(投資家)
- Self employee(自営業者、個人事業主)
・・の4つが入り、我々がお金を稼ぐにあたって、この4つのいずれか、もしくは複数に属しているということを指します。
それぞれのクワドラントがどういう形で定義され、それぞれどのような特徴を持つのかに
ついて、まずは確認していきます。
Employee(従業員、勤め人)
まずは左上のクアドラント、Employeeについて。
これは会社員、つまり務め人を指します。世の中の大半の人がこのクワドラントに属しているかと思います。このクワドラントは会社に勤めて労働時間を提供し、対価として給料をもらうというスタイルを取っています。
言ってしまえば、自分の時間・労力を売ってお金を得ているとも考えることができます。そのため時間や労力が有限な以上、稼ぐ金額には上限があります。
「先月の10倍今月は稼ごう」と息巻いても非現実的です。これは会社員をやった方であれば誰しもが首を縦に振ると思います。
一方でリストラで首を切られるような不幸を除くと、多少景気が悪くなって会社の売り上げ
が落ちても給料が半分になる・・といったことはなかなかありません。
上にも下にもあまり動きにくい金額を毎月もらっています。
Self employee(自営業者、個人事業主)
続いて左下のクワドラント、Self employeeですが、これは自営業者・個人事業主を指します。自身で事業を行い、そこで発生した売り上げから、かかった経費を引いた利益が自分の収入になります。
これは先ほどのEmployeeよりも自由度が高く、稼ごうと思って事業がうまくいけば会社員よりも大きく稼ぐことは比較的可能です。
・・ですが、事業がうまくいかないと前月の売り上げが半分になるといったことも
普通にあります。関係先とのコミュニケーションは必要ですが、蓄えを貯めておけさえすれば自分の判断で1か月休む・・といったことも会社員よりは自由にできます。
会社員よりもより実力主義の色が濃い世界、それがSelf Employeeです。
Business owner(ビジネスオーナー、事業経営者)
続いて右上のクワドラント、Bussiness ownerですが、ここには自身でビジネスを立ち上げて経営するようなビジネスオーナー・事業経営者が該当します。
自分で会社をつくり従業員を雇ってビジネスを行うのですが、この会社をつくって従業員
を雇うという高いハードルがある一方、会社員・個人事業主には無い最大の特徴が現れます。それは権利収入が得られるというものです。
4つのクアドラントにおいては、この権利収入に対するものとして労働収入がありますが
、会社員個人事業主はこの労働収入に頼ることによって稼ぐため、自分が働く必要がある構図になってしまっています。
権利収入の最大の良いところは、自分の時間や労力を使わずにもお金を得ることができる
というところです。語弊を恐れずに言うと、従業員の時間と労力を買ってビジネスを動かすことができるため、事業にレバレッジをかけることができます。
Investor(投資家)
最後のインベスター(投資家)は右下のクワドラントに入りますが、こちらもビジネスオーナー同様に権利収入によってお金を稼ぎます。
ビジネスオーナーとの違いは、事業を起こすのではなく、既存の事業などにお金を提供して
リターンを得る点です。事業の立ち上げにかかわる必要がなく、お金を提供するだけなので、ビジネスオーナーよりも不労所得に近い稼ぎ方になります。
投資対象は株式・債券・不動産・最近でいえば暗号通貨など多岐にわたります。
クワドラントの右と左では、収入の仕組みが違う
この4つを俯瞰して見ると、左と右で大きく稼ぎ方が違うことがわかります。
労働収入か権利収入かの差でしかないのですが、この差がお金を得る上ではとてつもなく大きな差になります。
結局左側は、自分の時間を切り売りしてお金を稼いでいるので、働くことを止めた瞬間にお
金が入ってこなくなります。つまり生きるためには働き続けなければいけないスタイルです。
一方、右側は仕組みを作ったりお金を投資することでお金を稼いでいるので、究極、自分自身は働く必要がありません。これを巷では「不労所得」といいますが、この不労所得を生み出してくれるものや仕組みを「資産」と言います。
この資産によって私たちが得られるものは不労所得だけではありません。仮に資産を大きくしていき不労所得が現在のあなたの労働収入を上回った時のことを想像してみてください。そうするとまず仕事を辞めることができます。
仕事という言葉は定義が広いので厳密に言うと、給料収入のための会社員を辞めることができます。そうすると自由な時間が得られます。生きるために働かなければいけないという縛りから脱出することができるのです。
ロバートキヨサキはこの縛りのことを「ラットレース」と呼んでいますが、日本で会社員
をやっている方々、自分の周りを見てもこのラットレースという沼に入り込んでしまっている人はとてつもなく多いです。
まずはクアドラントの左側は、自分の時間や労力を使ってお金を稼ぎ、クワドラントの右側仕組みやお金を使ってお金を稼ぐという構図を抑えてください。
こう考えると我々がまずやるべきなのは、クアドラントの右側に行くことです。ですが会社員をしている人が、「明日会社を辞めて投資家になります」というのは現実的ではありません。それはリスクが高すぎるのでやめてください。
最初はこの複数のクアドラントをまたがって、「マルチクワドラント」としてお金を稼ぐ
モデルをおすすめします。許容度を超えたリスクを取れという話ではなく、給料収入1本という状態からまず抜け出すことを目標にしましょう。
会社員を辞めるタイミングは、不労所得が会社員の給料を上回ってからで良いのです。特に焦る必要はありません。盤石に進めていきましょう。
複数のクワドラントをまたがる「マルチドラント」になりましょう。
まず目指すべきマルチクワドラントですが、会社員給料以外にも収入減を増やそうというと、週末バイトのようなものを想像する方もいるかと思います。
ですがこれはクアドラントの発送をもっていればあまり意味がないことがわかります。
会社員も週末バイトも、結局はEmployee(従業員)であり、自分の時間や労力をお金に
変えるプロセスを踏むので、本質的には何も変わっていません。
何か買いたいものがあって、すぐ一時的に苦労してでもお金が欲しい・・という場合はこの掛け持ちも分からなくはないのですが、あまりセンスが良いやり方ではないことは頭に入れ
ておきましょう。
まとめ
- お金の稼ぎ方を4つに分けたキャッシュフロークワドラントという考え方を抑え、自分の稼ぎ方を評価する必要があるということ
- クワドラントの左側は、自分の時間や労力を売ってお金を稼ぐモデルであるため、お金に縛られて生きていくしかないということ
- そこから抜け出すために、いきなりクワドラントの右側に移行するのは難しいので、最初は会社員と並行する「マルチクワドラント」から始め、徐々に右側の比率を上げていく
ことが重要ということ
会社員としての労働収入一本しかない状態では、年収の高い・低いは本質的には同じ
です。結局お金に縛られてしまっているからです。
ぜひ給料収入以外の収入源を作り上げ、お金に縛られない生き方を模索していきましょう。