MATSUD0です。渋谷の不動産屋、兼、不動産投資やってます。
以前話題になった、経団連が「終身雇用を守るのが難しい」発言から日も経たないうちに、今度は経団連が「年金制度は守れない」というような報告書類が発表されて話題になっています。
金融庁が出した指針をざっくりまとめるとこんな感じ
・年金などの公助はもう限界
・自分で積み立てろ
・必要な資金を計算しろ
・良い金融機関選べ
・定年後も働け
・無駄遣いするなものすごく乱暴に言うと「年金はもう無理なの認めるから自分で何とかしてね、金融機関もできるだけ助けてあげてね」 pic.twitter.com/g7A3iQz2UG
— 米村歩@日本一残業の少ないIT企業社長 (@yonemura2006) 2019年5月23日
因みに現物の報告書はこちらからダウンロードできます。
内容がたたかれてはいますが、江戸川区のハザードマップ同様、きれいにまとまっていて分かり易い資料なので、現物も見てみるのも良いと思います。
上記のTweetではまとめ方が乱暴(?)なので、自分なりにまとめてみます。ボリュームがあるので、2度に分けてまとます。
目次
報告書まとめ
報告書には以下のような流れで内容が書かれています。
- 日本の人口や寿命、収入などの日本を取り巻く環境変化
- 日本国民の金融資産の保有状況
- 老後を年金だけに頼るリスク
- 資産形成の心構え
日本の人口や寿命、収入などの日本を取り巻く環境変化
長寿化
1950年頃は約60歳であった男性の平均寿命が、現在は約81歳まで伸びていて、今60歳の人の約4分の1が95歳まで生きるという試算があり、日本人が想像以上に長寿化してますということです。
単身世帯等の増加 → 少子高齢化の加速
よく見たことある人口推移グラフですね。自分も小中学生の頃に学びました。もう十数年以上前から分かっていた結果ですが、改めて報告されています。
1955年頃には「富士山型」だった人口ピラミッドが、現在は「つぼ型」で、今後も「つぼ型」の形状は変わらず、高齢者が若年者に比べて突出して多いという状況は続くようです。
理由としては、夫婦のみの世帯や単身世帯の増加や晩婚化みたいなものが少子化を加速させているという発表です。若者が悪いみたいですね。なるほど、申し訳ないです。
平均収入・支出の低下
バブル崩壊後の景気低迷が回復せず、賃金が伸び悩んでいることにより、高齢世帯を含む各世代の収入は減少傾向にあるようです。
右側のグラフが見ずらいですが、ざっくりいうと平均寿命が伸びているのに年収が収入が下がっていることを示しています。連動して支出も低下しているようです。収入が減っているのだから当然と言えば当然ですが。。
今の形態では、高齢夫婦の無職世帯の平均的な姿で見ると、毎月の赤字額は約5万円となっているので「この毎月の赤字額は自身が保有する金融資産より補填してください。」とおっしゃっています。自分の金は自分で補ってくれという事です。大変な時代になりました。
働きたい高齢者の増加
日本の高齢者は世界水準でもかなり元気で、65~69歳の半数以上がまだ働いていて、60歳以上で働いている人へのアンケートでも半数以上が「70歳以降も働きたい」と回答しているようです。
自らが進んで「仕事楽しい!ずっと働きたい!」としているなら良いですが、お金が無いから「働きたい」と答えている様にも捉えられる感じの書き方。イキイキ働けているのなら良いのですが。
退職金の減少
貰える退職金の金額自体も、そもそも退職金がもらえる企業自体も減少傾向にある様です。
退職金がもらえる企業割合、平成はじめのころは92%だったものが現在は約8割と、少しずつ減少しています。
退職金自体も減ってきていて、平均で1,700~2,000万円ほどと、ピークのころと比べると3~4割減少している様です。退職金を受け取った人たちも、退職金が減っていること自体は分かっている様で、25%ほどの人が退職金の2~3割を投資に回している様です。
「退職金から投資に回すお金は多額だから、資産運用に回す際には、資産運用に関する知識を身に着けてから望むことが望ましい」と。…やかましいわ!
高齢者の金融資産保有状況はほぼ横ばい。若者は借金まみれ。
年齢が上がるにつれて貯蓄が増え、負債が減る傾向です。ただグラフから見るに50歳未満までの世代は負債が貯蓄を上回っている状況。平均的な資産推移で行くと、毎月約5万円足りないので、不足分は自己資金を切り崩すことでまかなう必要がある様です。切り崩す場合に必要となる資金は20年で約1,300万円、30年で約2,000万円。大金です。
金融環境の意識→老後のお金が不安。でもお金が溜まらず、運用法も分からない。
30歳未満の層を除くすべての世代が、老後の生活設計を考えたことがあると回答しており、老後不安だと回答する理由が全世代通して「お金」でした。ただいずれの世代も自身が想定している必要金額に対して、保有資産が全然足りていないという状況。。
この状況をどうやって打開していくかいうアンケートでは「労働時間を増やす」「節約する」が3トップ。「若いうちから投資に回す」という考えは全体の2割程度のようです。
考え自体は2割ですが、実際に取り組んでいる人はこれよりもさらに低い水準であると思われます。やっていない率はもっと高い様です。
投資による資産形成の必要性を感じつつも、投資を行わない理由として上位を占めているのが、「まとまった資金がない」、「投資に関する知識がない」、「どのように有価証券を購入したらよいのかわからない」という回答。
いったんのまとめ
「やったことが無いから分からない」と言うのはまっとうな理由っぽいですが、、今のまま働いていっても詰んでしまう未来しか見えないので、何かしら投資を行動に移した方が良い気はします。
不動産投資は金額も大きいので勉強してから取り組んだ方が良いかと思いますが、証券投資はレバレッジをかけないで現物投資をしていれば、そこまで大きなけがをすることは無いと思うので、まずはやってみるというチャレンジ精神で取り組んでみるのが良いかと思います。
ちょっとした宣伝ですが、自分はコツコツと毎週1万円ずつウェルスナビというロボアドバイザーで自動運用資金を積み立てています。

簡単なアンケートに答えてリスク許容度を選択すると、許容度に合わせた投資を自動で分配投資してくれる優れものです。 ガッツリ公告するわけではないですが、銀行に預けているよりははるかに資金が増える期待値は高いです。
自分で商品を選ぶ必要もないので、投資未経験者にもお勧めな投資商品です。良ければ・・やってみてください。
報告書のまとめの続きは明日に続きます。
