MATSUD0です。
前回は買付証明書での指値の仕方について書きましたが、今日は買付証明書の書き方で、売主や仲介会社に敬遠される「買付証明書あるある」について書いてみました。

実際に自分が受けた買付や、他の人から聞いて、「確かにこれは嫌だな」と思ったものを思いつくままに書いてみます。
これから不動産を買ってみたい方や、契約まで契約までの交渉事を有利に進めたい方の反面教師として参考になればと思います。
目次
〇手付金が安すぎる
そもそも手付金とは・・
手付金とは、売買契約が結ばれた際に相手方の債務不履行の有無を問わず解約権を認める目的のため、あるいは相手方に債務不履行があった場合には損害賠償若しくは違約金として買い主から売り主に対して支払われる金銭のこと。
売買契約時、買主から売主に対して物件金額の10%以内を目安として手付金を支払うのが通常の流れです。
10%以内という金額がミソで、この金額は、
要は売主と買主双方が折り合いのつく金額であれば良いのです。
手付金を一度支払ってしまったら戻ってこない”身代金”というような扱いではないのですが、、一定額払ってもらうことで買主の「物件を買いたいという姿勢」が伝わってくるんですね。精神論っぽい気はしますが、まぁ、そういうものなのです。
いちおう上限が10%ですが、個人的体感では以下がおおよそのイメージです。
物件価格 | 手付金額 |
~2,000万円 | 10% |
2,000~5,000万円 | 200~300万円 |
5,000~10,000万円 | 300~500万円 |
10,000万円~ | 500万円~ |
販売金額が上がれば手付金額も上がっていくのですが、
金額に比例して上がっていくというものでも無いようです。
ペナルティとして気軽に放棄できない程度の金額であれば良し!
手付金が少ないと、不安材料になる
一般的金額ラインが上記ですが、
例えば5,000万円の物件なのに手付金を10万円しか払わないとか、
そういうのは「ん?」となっちゃうんですね。
「それくらいしかお金が払えないということは、買う気持ちが薄いのかな」
とか
「そもそも物件買えるだけのお金がないんじゃないかな」
みたいに、変に不安を煽ってしまったり、売主の気持ちがぶれる可能性も
出てきたりと、あまり良くないです。

だからまぁ、ここについては特別どうしても譲れない理由等がない限りは
ある程度まとまった金額を事前に支払う方が良いです。
支払えない場合でも、どういった理由でこの金額なのかは明確にしておいた方が良いですね。
理由の無い大幅な指値

昨日の「指値が通りやすい買付書」の中にも書いた通りで、
根拠のない指値や、自分本位の指値は通りづらいのですが、
それと同時に購入意欲面でもイマイチ感が出ます。
たとえば、5980万円の物件だったら端数分の80万円分位であれば指値が通るかもしれないですね。
正直なところ、販売金額に対してすんなりと満額回答で契約に至るケースは少ないです。
最終的に満額で決着するような場合でも、
最初は買主さんから「ちょっと負けてよ」と交渉をして、
売主さんが、「いやいや。これは引き合いが強いから負けられないよ」といったやり取りの末、満額での契約になるといったようなケースは多いです。笑
契約日が不透明
大抵の場合、買付書の欄の中に契約日について記載する欄があると思います。
この欄に関しては、書かないで申し込んでくる方も結構いるので、
書いてないからといって買付書として効力がないだとか、
売主の売る気が削がれてしまうと言ったほどのものでもないのですが、書いてあった方が良いです。
これも理由は同様で、具体的に買いたいという気持ちがあるのであれば、
暫定いつだったら契約が出来るかといったものを売主に対して示すものだからです。
売主さんとしても、「ああ、この人はちゃんと契約に向けて具体的に考えている人なんだ」と前向きに捉えてくれたりします。

もちろん「契約の前に判明させておかなければ契約するかどうか判断しかねる」という理由ももっともなんですが、
売主は売主で買う気があるかどうか分からない状態で、そこの状態については分からない。
みたいなどっちも相手の対応待ちのような状況に陥り別の方に物件を取られてしまうといったケースもかなりあります。
✱どうでも良い豆知識:IT用語でこういう互いが相手を待っている状態を「デッドロック」と言います。

ここはかなり難しいところではあるので、交渉術が求められるところですね。
売主、仲介会社、物件の引き合い状況などなど、状況に応じて使えるか使えないか判断が必要です。
融資特約付きの契約でも、暫定の日程でも定めた上で買付を出す方が、契約の確度は高まると思います。暫定なので、どうしても変更しないといけない時には事前に連絡するのにで対応しましょう。
まとめ
「こんな買付は嫌だ」みたいなタイトルにしておきながら、内容は買付書の書き方みたいな感じになってしまいましたが、ご容赦ください。
最近は買付証明書を出してもらうのも大事なのですが、それよりもまず融資が通るかどうかといった「そもそも物件を買えるのか問題」をクリアできてる人かどうかといったエビデンスを求めるケースが増えています。
日頃、販売図面を閲覧していると、売仲介の苦労が垣間見える瞬間があります。。
長期スパンで見ると、今は不動産投資は冷え込んでいる時期にあたると思いますが、早くこの冬を越えてまた融資ジャブジャブ時代に戻らないかなぁなんて思ったり。
・・とはいえ、この状況は逆を言うと、今は融資がつきづらいので、相場よりも安くなってくる物件も多く出てくる状況です。
こういった状況でもめげずに物件を探しつづけ、融資打診を続けることで、思いもよらない良物件を獲得できるかも?
今はだれもが知っている日本の不動産女王であるアパホテルの元谷 芙美子社長も、リーマンショックで不動産市場へ逆風が吹きに吹き荒れる中で不動産を買い続けたからこそ大きく飛躍してきました・・。
こういった状況でもめげずに物件を探しつづけ、融資打診を続けることで、思いもよらない良物件を獲得できるかもしれません。頑張っていきましょう。