テレビCMや電車の広告でよく宣伝されるようになり、認知も広がってきた「ロボアドバイザー」。ロボアドバイザーとは、AIを利用した資産運用ロボットのようなもので、資産運用アドバイスを行ってくれるものや、運用までを自動的に行ってくれるものなど、様々なサービスがあります。
そんなロボアドバイザーの中でも、2019年9月時点で預かり資産、運用者数共に一番の実績を持っているのが「ウェルスナビ(WealthNavi)」です。
ウェルスナビは、運用までを自動的に行ってくれるロボアドバイザーですが、なぜこれほどまでに人気を集め、注目度が高いのか、その特徴からメリットまで徹底解説していきます。
特に手間をかけず、リスクを抑えながら資産運用をしたいと考えている人は必見です。

目次
ロボアドバイザーとは?
まずは、ロボアドバイザーについて簡単に説明していきますね。
資産運用や投資を経験した事がある方はお分かりだと思いますが、投資判断を間違えてしまうケースってありますよね。
たとえば一時的な暴落時に狼狽してしまい、あわてて売却した後にやってきた値上がりチャンスを逃してしまった…など。
人はどうしても投資判断するにあたって感情に左右されてしまいがちですが、それを解決すべくあらわれたのがロボアドバイザーなのです。
賢い頭脳を持ったAI(人工知能)が人のかわりに最適な運用を考え、提案してくれるというものですね。
ロボットが投資ポートフォリオを決めるので、投資の判断も冷静にできる…というわけです。
日本のロボアドバイザー市場は、2020年までに5兆円に達するのではと言われています。
それだけ、大きく注目されているサービスなんですね。
投資対象はETFで国際分散投資
ウェルスナビの運用は、米国株や日欧株、新興国の株式、米国債券、物価連動債の債券、金、不動産を対象に分散した投資を行っています。
具体的な組み入れ銘柄は以下の通り。
- 米国株:バンガード・トータル・ストック・マーケッツETF(VTI)
- 日欧株:バンガード・FTSE先進国市場(除く米国)ETF(VEA)
- 新興国株:バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)
- 米国債券:iシェアーズ・コア・米国総合債券市場(AGG)
- 物価連動債:iシェアーズ・米国物価連動債ETF(TIP)
- 金:SPDR・ゴールド・シェアETF(GLD)
- 不動産:iシェアーズ・米国不動産ETF(IYR)
国内株から米国債券、はたまた金や不動産まで幅広いポートフォリオを組み、いろいろな資産に分散して運用することで、安定して資産が増えていくことが見込まれます。
個々人に合わせたリスク許容度設定
ウェルスナビを始める際に、
- 現在、何歳ですか?
- 年収はおおよそいくらですか?
- 金融資産はおおよそいくらですか?
- 毎月の積立額は?
- 資産運用の目的は?
- 株価が1ヶ月で20%下落したら?
の6項目についての質問から、投資者のリスク許容度を判断し、7種類のETFから、利用者1人1人に合ったポートフォリオを作成し、運用してくれます。

リスク許容度が高い場合は、株式の組み入れ比率が高くなります。一方で、リスク許容度が低い場合は債券の組み入れ比率を高めた運用になります。
自動で税金を最適化をしてくれる
ウェルスナビは、自動で税金を最適化する自動税金最適化機能(DeTAX)が利用できるのも特徴の1つです。
自動税金最適化機能(DeTAX)を利用することで、ポートフォリオ内に損失が発生している銘柄が存在していた場合、損失銘柄を同数量買い増しすることで税金を繰り延べすることができます。
ウェルスナビは、ロボットが自動的に運用を行うため、運用状況により自動で売買が行われます。そのため、売買頻度が高くなり値上がり益が多くなれば、その分税金を多く支払う必要が出てきます。
自動税金最適化機能(DeTAX)で繰り延べすることで税金の支払いを先延ばしに、支払う税金も最小限にとどめてくれます。
手数料はすべてコミコミで1.0%
ウェルスナビでかかる手数料は以下のとおりです。
- 預かり資産3,000万円まで → 年率1.0%
- 預かり資産3,000万円を超える部分 → 年率0.5%
上記はすべてコミコミの手数料となっており、以下のような手数料は一切発生しません。
- 売買手数料
- 為替手数料
- 為替スプレッド
- リバランス
一般的には1.0%というのは割高ですが、このハイクオリティなポートフォリオを組んでくれて、この利率は良心的です。
まとめ
ウェルスナビは、ユーザーごとに合わせたプランの提案や投資リスクの分散化、運用の自動化といった様々なことを自動で処理してくれます。
大きく運用益が出るといったことはありませんが、積立投資などのこつこつ長期的な運用に向いています。
一方、デメリットとしては、元本割れリスクや最低投資金額、手数料などが挙げられます。できるだけコストを下げて運用したい場合や、自分で投資商品の選択やポートフォリオを組みたい方は、他のサービスも検討してみると良いかと思います。
投資初心者、運用の手間にが嫌な場合には、検討してみてはいかがでしょうか。
