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静岡銀行とは?

静岡銀行は静岡県静岡市に本店をおく地方銀行です。
千葉銀行や福岡銀行と同様に、収益物件への融資に積極的な銀行として有名です。
財務体質も良いので、総資産額は地方銀行の中でも3番目の規模。
日経225の採用銘柄にもなっています。
静岡銀行の融資条件とは?
静岡銀行の一般的なアパートローン(ワイドローン)についての融資内容をまとめていきます。2020年になってから、判断基準が少し改定されました。
- 融資エリア:静岡銀行の支店があるエリア。一都三県がメイン。
- 利用できる方:年収1000万円以上のサラリー収入があること。※1
- 借入時の年齢が満20歳以上80歳以下であること。※2
- 法人への融資:ローンのプランによって異なる。自営業は厳しい。資産管理法人であっても、サラリー収入があれば問題なし。
- 評価方法:積算評価と収益還元評価の総合的評価だが、積算評価割合を高く見る傾向あり。物件価格と銀行評価との差分を補える金融資産のエビデンス等あれば、融資条件が良くなる可能性あり。
- 融資金利:基本は3.6%。 ※3
※1.サラリー収入とは、サラリーマン収入の略。つまり雇用者として会社に勤めながらもらう給料の事です。自営業者の申告所得は換算されません。
※2.完済年齢は81歳まで。仮に物件が30年融資を引ける状態でも、借入者の年齢が60歳であれば、81-60で融資期間は21年となります。
※3.昨今の不正融資問題で、融資内容の金利が優遇3.3%金利はなくなり、ほぼ一律金利は3.6%になった模様です。
- 融資期間:1年以上35年以内
- フルローン:可能。積算評価の高い物件であれば2020年現在も十分狙える。
- 返済方法:元利均等返済。ボーナス併用返済も可能。
- 諸経費:自己資金必要。
- 担保:本人または配偶者、親族が所有する不動産に対して静銀信用保証(株)が第一順位の抵当権を設定。
- 団信:加入必要(保険料は静岡銀行が負担)
- 新設法人への融資可否:法人への融資はプランによって異なる。ワイドローンは、個人向けなので、法人は不可。プロパーローンであれば法人も可能。新設法人にどう対応しているのかは相談してみるのが良い。
評価方法
基本は積算評価ですが、最近は収益性も評価の比率を上げているようです。
土地評価=相続税路線価の120%+土地形状(例、2面接道角地ならば更に1.2売評価など)
土地の評価はTAS-MAP(タスマップ)を使った評価を基準にしているようです。
土地の評価が出る物件であれば比較的融資が出やすいですが、土地評価と販売価格との乖離が大きいと、融資額が削られてしまうという積算評価中心となっております。
年収が高いなど属性が良い人でも、評価方法はシビアなので融資額を左右することはないと言われています。
現在でもタスマップを利用した担保評価出しを行っているようですが、最近はすこしずつAIを活用した評価方法にシフトしているようです。(借入をするための物件評価算出方法と、既存で保有している物件の評価方法が異なるそうです。)
金利
基本は3.6%です。
そこから、借入希望者の属性によって金利が上がったり下がったりすることがあるようです。
- 労働所得:年収1,000万円前後
- 自己資金(いわゆる「見せ金」):物件価格と、物件の銀行評価額との差額以上
労働所得と自己資金が上記規定を満たしている場合、金利3.3%の好条件で融資が引ける可能性があります。上記条件の片一方を多少下回っている場合には、金利3.6%での融資となる場合があるようです。
最近はもっぱら金利は3.6%のようです。(2020年2月現在)
独自の融資条件チェックリストのようなものがあるらしく、全ての項目がOKであれば3.3%。1つでもNGだと3.6%というような、シビアな金利設定になっているようです。
チェック項目は十数項目ある様で、内容は深くは教えてもらえませんでしたが、一番多くの人が3.3%金利のクリア条件でひっかかかる項目が「自己資金を1割捻出できるか」というところらしいです。
上記条件を共に満たしていない or 片一方は満たしているけれど、もう片一方が大きく条件を下回っている場合には、融資は下りづらいようです。
融資期間の上限
融資期限は1年以上35年以内です。他の銀行は最高30年としていることが多く、最高年数が長く設定されています。
平成前後築の物件であっても、物件状態・借入者属性によっては35年融資出るそうです。
ただし、融資を受ける現実的な年齢は、ローン完済年齢との兼ね合いから、だいたい60歳くらいまででしょう。
フルローン
静岡銀行はフルローン可能です。(オーバーローンではないので、諸費用は自己資金必要)
逆に、パッケージローンの場合にはフルローンではない部分融資のケースの方が少ないようです。
静岡銀行提携の評価機関が算出した積算評価が、物件の販売価格の8割以上の評価が出る物件は、フルローンでの融資可能性があります。
2020年からの新ルール ←New!!
ヒアリングによると、大きく2つです。いずれも若干ネガティブなご報告です。
ローン事務手数料が借入金額の1.1%へ
今までは融資金額の大小に関わらず一律10万円前後であったローン事務手数料ですが、2020年より1.1%(1.0%に消費税を加算)となりました。
なので、5,000万円の借入をすると、55万円の事務手数料がかかります。お気をつけましょう。
法定相続人に通知がされる
5分ほどの簡単なお電話だそうですが、法定相続人(いわゆる配偶者)に連絡をすることがルールづけられたようです。
一応、団信必須なので「ご本人様に万一のことがあっても、借金は抹消されますので・・」といったアフターフォロー的な話はするようですが、無断で不動産投資をやりたいという場合には、不向きな金融機関になりそうです。
まとめ
借入者に求められる属性は高めですが、不動産投資に積極的な金融機関です。
属性や物件条件がかみ合えば、2020年現在でも期間35年かつフルローンが狙える可能性があります。静岡を中心にした近隣の地域や、東京・大阪などの都心部を中心に不動産融資を積極的に行っています。
エリアが合致するのであれば、静岡銀行の利用を視野に入れみるのも良いと思います。ただ、家族に内緒で投資をしようとする方はお気を付けて!
静岡銀行のアパートローン(変動金利型)のpdf資料はこちらから。