不動産

【空室保証?】サブリースの罠について【安定収益?】

MATSUD0です。

サブリース(家賃保証)って良いですよね。不動産投資では気になる空室時の賃料収入を、不動産会社が支払いしてくれるというシステムです。

物件の空室率が上がってしまっても、入居者が家賃滞納しても決められた一定の賃料が振り込まれるので、安定感がある気がしてきます。

そうはいってもこのサブリース、ネット上などで定期的に罠にはまり、なかなか手痛いダメージを受ける不動産投資家さんが定期的に現れます。そんなサブリースのに潜む怖い仕組みを書いてみます。

一般的なサブリースの特徴、メリット・デメリットの記事ではないので、あらかじめご承知おきくださいm(_ _)m

そもそもサブリースとは?

まずサブリースとは、不動産会社がオーナーの物件を借り上げて入居者に貸し出す
仕組みのことを言います。オーナーにとっては滞納リスク・空室リスクがなく、投資用不動産の安定運用が出来るシステムです。

一方で不動産会社にとっては相場賃料よりもだいたい2割ほど低い賃料でオーナーから
借り上げて、入居者には相場賃料で賃借することでその2割ほどの利益を得る代わりに空室リスクと管理コストを不動産会社が負担する仕組みです。

サブリースを悪用する業者のからくり

サブリースは、手間賃を得る代わりに不動産投資家のリスクを肩代わりするという、理にかなった良いシステムではあるのですが、これを悪用する不動産会社がいるので注意が必要です。

例えば月額5万円の賃料相場の部屋があります。その部屋を不動産業者がサブリースでオーナーから例えば倍額の月額10万円で借りるとします。そのお部屋を不動産業者は、実際に入居する入居者には相場通り月額5万円で貸します。

そうすると不動産業者は毎月5万円の持ち出しが出てしまいますよね。

「不動産業者が毎月5万損するから、その不動産オーナーは損しないから別に良いんじゃないの?」って思えますが、実際のはそんな単純な問題ではないのです・・。

これはどういうことかと言うと、投資用不動産を売買する際には「利回り○○%」の様に、利回りの標記をします。その不動産が販売金額に対して、年間どの程度の収益を生んでくれるかの指標ですね。

不動産投資家は、「その利回り○○%」という標記を判断材料として購入するか否か、購入するならいくらで購入するか、といったことを検討します。

例えば、利回り6%がそのエリアの相場だったとして、「利回りが6%あるんだったら買っても良いかな・・」という人がそれなりにいる物件の場合を想定します。適正賃料が月額10万円であった場合には・・

月額賃料10万円 × 12か月 = 年間賃料120万円

年間賃料120万円が利回り6%になる販売金額は2,000万円

これが適正な賃料かつ適正な相場利回りということになりますね。

これを不動産業者がサブリースするとどうなるかというと、不動産会社は相場が月額10万円の物件なのに月額20万円で借り上げているので、一見すると毎月10万円も損するように見えるんですけれども、例えば月20万ってことは年間賃料は240万円になります。

これでサブリースしたとします。

本来であれば年間家賃が120万円なので、利回り6%で不動産価格を計算すると・・・不動産価格が2,000万円であれば利回りが6%になりますね。でも、サブリースでの年間賃料が倍額の240万であれば、利回り6%での不動産価格は4,000万円となります。

つまり、家賃を倍にしたら同じ利回り水準で不動産価格を計算すると不動産価格が倍になってしまうのです・・!サブリース賃料で相場より少し高く借り上げたとしても、相場よりグンと高い値段で売れれば、不動産業者としてはホクホク顔ですよね。

このような手口で、実際には不自然な賃料設定でのサブリース契約にて利回り計算をして価格をグンと釣り上げて売却する・・と、こういった手口を使う悪徳な不動産業者もいるようです。不動産世界はこわいです。

そのまま借りてくれるのなら良いのでは・・?

「か、仮に販売価格を吊り上げられたとしても、家賃保証でこれだけ家賃保証してくれるなら別に良くない?」

・・っていうワケにはいかないんですよね、当然。

不動産業者は、新オーナーに売却後、このサブリース賃料の値下げ交渉に入ります。「今の家賃月額20万円は高いから下げてくださいよ」と、売った後に新オーナーへ交渉に来るわけです。

交渉に来る・・というよりも、ほぼ一方的に言われるので実質的には「値下げ通知」という表現の方が正しいかもしれないです。何でそんなことできるのかというと、サブリース契約書にそういうことができると書いているのです。

「最初に月額20万円で一括して借り上げてくれるって言ったじゃないか!」と言っても、それはもう手遅れな訳です。

「そんな交渉は受け入れられません」とオーナーが言っても、「サブリース契約書に書いてあります」と言われておしまいです。

そうするともうオーナーさんは泣く泣く家賃交渉を受け入れざるを得ない。今まで年間家賃240万円でサブリース契約していたけれど、これをいくらに減らすか。もしかしたら相場通りの月額10万円か、あるいはそれを下回る金額に減らされるケースもあるかもしれません。

そうなるとオーナーとしては、買った後に「そんな契約なんて詐欺じゃないか。そんなサブリース契約は解約じゃー!」に言ったとしても、これもたいていの場合、オーナー側からは解約できないような内容に契約書になっていることが多いのです。エグいですね。

オーナーとしては月額20万円で見込んでいた収入が、月額8万円になってしまう。そうなると、その後どうやって逃げるか?

もはや売るしかないですよね。

売らないとしたら、ほぼ毎月まったく利益の出ない運用・・というよりもむしろ毎月赤字のキャッシュフローで運用せざるを得ないことにもなります。

ここで「売るしかない」という表現をしましたが、売れるのはまだマシな方で、ある程度の自己資金が無いと売るに売れない事態も起こり得ます。これはなぜか?

そのサブリース契約内容には、売った後も次の買主にもそのサブリースを承継する条件が入っていたりします。先ほどのようなエグい内容を盛り込んでいたのだから、こんな条件が入っているのも納得ですよね。

月額8万円でサブリースしてたら、次の買い手はその物件をどう見るか?というと、買った時は「月額8万でサブリースしているんだな」と思い、その収益想定で利回り計算をすることになります。

当初4,000万で年間240万円のサブリース想定賃料、利回り6%想定で買った収益不動産ですが、仮に月額8万円に引き直されたサブリース賃料だと・・・年間賃料は96万年。利回り6%で販売価格を計算すると・・・不動産価格は1,600万円。

そんな状況でも自己資金を投下して売れたら、まぁまだ「自分が勉強不足だった。高い授業料」だったな・・・だということになりますが、この不動産を借金して買っているので、手元に資金が全くないとしたら不動産登記費用・仲介手数料など諸費用が掛かってくるので、売りたくとも売れないのです。

保有し続けるには、毎月の融資の返済は自己資金を切り崩す形で返していかないといけない。ある程度収入のある人であれば良いですが、収入の低い人だったら融資の返済ができなません。場合によっては破産もありえます。

これがサブリースに潜む罠です。怖いですね。

実際の手口は分かりずらい

今回の例では分かりやすいように、極端に適正年間賃料120万円、サブリース賃料240万円ということで、相場の2倍の設定で書きましたが、不動産業者もアホじゃないんで、わかりにくく、想定金額を上げていたりします。

適正賃料の倍の金額でサブリースするって言ったら「さすがにそれはちょっとおかしいんじゃないの?」という風に普通は思うと思いますので、例えば、相場より3割高とか、ちょうどバレにくいような賃料設定にして、販売価格も2~3割ほど吊り上げる感じで適正に見せかけて、不動産投資家に売りつけることがあるので要注意です。

まとめ

最初に書いたように、サブリース自体は適正に運用されるのであれば、利用者・不動産会社双方にメリットのある画期的システムですが、一方で怖いところもあるよという話でした。

不動産オーナーは適正賃料を分かった上で、なおかつ、オーナー側からも解約できるような契約内容であれば不動産業者側に一方的に良いようにされるリスクも減るんじゃないかと思われます。

まぁあと辛口な意見として、そもそも家賃保証をしてもらわないと運用していくのが不安・・というような場合はその不動産は買わない方が良いのではないかなとも思います。他者依存ではなく、自己責任の精神で不動産投資を進めていければ良いですね。

ABOUT ME
matsud0
1988年11月生まれ。保険会社システムエンジニア→収益不動産会社の営業。奥渋谷、六本木をメインに活動中。収益不動産情報をメルマガで配信中しています。